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ライン文化論 [早大エクステンションセンター]

美術史の講師として、初めて担当した科目は「ライン文化論」でした。まだ20台後半で、大学院に籍がありましたので、オムニバス講座のうちの一回 -ゲストスピーカーとして- でしたが、とても印象に残っています。早稲田大学の文学部で、ライン河流域の文化を、歴史、美術、建築、音楽、食文化など、様々な角度から考える、という試みでした。

私はラインラント・プファルツ州の建築が専門ですが、留学先のフライブルクからスイスへの交通の便は良かったので、ボーデン湖の方には何度が行く機会がありました。しかし、アルザスは車がないと行くことができず、コルマールとストラスブールしか行ったことがありません。今度のトラベルスタディで、ようやく空白部分が埋まります。

浅学の私に総合的な「ライン文化論」は無理ですが、美術・建築の領域を中心に、ライン文化について独自の視点で考察を進めていきたいと思います。ラインラントのロマネスク建築については既にお話ししたことがありますが、夏講座ではもう少し視野を広げ、絵画・彫刻・工芸を含めた幅広い内容にしたいと考えております。

まだ先のお話で、正式な出講依頼を頂いたわけではないのですが、今から準備を進めたいと思っています。