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早稲田大学エクステンションセンター2010年度夏講座のお知らせ [早大エクステンションセンター]

2010年度【夏】 早稲田大学オープンカレッジ早稲田校


シチリア探訪
─輝ける文明の交差路─

曜日:  木曜日
時間:  10:30~12:30
回数:  全5回
日程: 7/29~9/2

■目標
地中海のほぼ中央に位置し、様々な民族が交錯したシチリアには、国際色豊かな文化遺産が数多く残されています。本講座では、シチリアの歴史と文化遺産、シチリアに関わる文学・美術作品についての講義を通じ、ヨーロッパ文化を多面的・多角的に理解することを目標とします。

■講義概要
古代より地中海の要衝であり続けたシチリアには、ギリシア・ローマの遺跡をはじめ、アラブ、ノルマン、ビザンティン世界の交じり合う中世の教会建築、近代の壮麗なバロック建築など、美術の遺構が数多く、近代より芸術家にとっての霊感源でした。本講義では、ゲーテをして「すべてに対する鍵がある」と語らしめたシチリアの魅力を、美術と文学の眼差しで探訪します。モザイクのように多彩な輝きを持つシチリアを様々な角度から照らし出す、オムニバスならではの連続講義です。

第1回 7月29日
シチリアの建築 ─ノルマン時代を中心に―
小倉康之 玉川大学准教授
第一回は、中世に繁栄の頂点を極めたノルマン王朝の教会建築を、モンレアーレやパレルモ、チェファルーを中心に同時代のロマネスク様式と比較しながら、その特色を浮彫りにします。

第2回 8月5日
シチリアとルネサンス ─アントネッロ・ダ・メッシーナとその周辺―
池上公平 共立女子大学教授
第二回は、シチリアを代表するルネサンス期の画家アントネッロ・ダ・メッシーナについて、15世紀のナポリ、南仏、バルセロナ、バレンシアなどと関連させつつ考察します。


第3回 8月19日
ゲーテの見た地中海 ─『イタリア紀行』とシチリア―
山下 敦 法政大学教授
第三回は、18世紀ドイツの詩人ゲーテがシチリアで見たものを『イタリア紀行』をもとに検討し、旅の途上で見た海が『ファウスト』にどのような詩的結実をもたらしたかを考察します。

第4回 8月26日
ラグーザ・玉とその周辺
河上眞理 京都造形芸術大学准教授
第四回は、明治期の日本に招聘されたシチリア出身の画家ヴィンチェ
ンツォ・ラグーザ(今秋、東京藝術大学で展示会も催されます)の妻で
あり、自身も画家であったラグーザ・玉についての講義です。

第5回 9月2日
シチリアとモザイク
毛塚実江子 共立女子大学講師
第五回は、ピアッツア・アルメリーナに代表されるローマ帝政期、ノルマン王朝の建築を飾るモザイクを、ラヴェンナなどイタリア半島に残る作例と比較をしながら図像学的な考察を行います。

 

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