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【書誌情報】 スペイン中世美術史・建築史参考文献 [書誌情報]

DURLIAT, Marcel: Hispania Romanica. Die Hohe Kunst der romanischen Epoche in Spanien, Wien/ München 1967.

JUNYENT, E.: Catalogne romane I, Zodiaque, La Pierre-qui-vire 1960.

JUNYENT, E.: Catalogne romane II, Zodiaque, La Pierre-qui-vire 1961.

JUNYENT, E.: El Monestir Romanic De Santa Maria De Ripoll, Barcelona 1975.

PUIG I CADAFALCH, J /Antoni de Falguera/ J. Goday y Casals.: L'arquitectura romanica a Catalunya, Barcelona: Institut d'estudiscatalans, 3 vols., 1909-1918.

PUIG I CADAFALCH, J.: Le premier art roman : l'architecture en Catalogne et dans l'Occident mediterraneen aus X[e] et[e]XI siecles, Paris 1928.

PUIG I CADAFALCH, J. : La géographie et les origines du premier art roman, Paris 1935.

RUDLOFF, Diether: Romanisches Katalonien. Kultur, Kunst, Geistesgeschichte, Stuttgart 1980.

SCHNEIDER, Marius: Singende Steine. Rhythmus-Studien an drei katalanischen Kreuzgängen romanischen Stils, Kassel/ Basel 1955.

TOMAN, Rolf: Catalonia. Art, Landscape, Architecture, English Edition, Köln 2001.

VINAYO GONZALEZ, A.: Leon romane, Zodiaque, La Pierre-qui-vire 1972.

WHITEHILL, Walter Muir/ Jordi Gumi Cardona: L’art romànic a Catalunya, Segle XI., Barcelona 1974.

WHITEHALL, A. M.: Spanish Romanesque Architecture of the Eleventh Century, London 1941.

ZERVOS, Christian (Hrsg.): Die Kunst Kataloniens vom 10. bis zum 15. Jahrhundert, Wien 1937.

安發和彰 「モーガン図書館のベアトゥス写本挿絵(MS M.644)≪天上のエルサレム」(ff.222v.-223)について」  『東北芸術工科大学 紀要』  第9号、2002年、6-18頁

F. チュエッカ  『スペイン建築の特質』  鳥居徳敏訳、鹿島出版会(SD選書)、1991年

丹下敏明  『スペイン建築史』  相模書房(相模選書)1979年


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【書誌情報】 スペイン建築史-古代ローマ~ロマネスク- [書誌情報]

Trillmich, W. / Hauschild, Th. (u.a.) : Hispania Antiqua- Denkmäler der Römerzeit, Mainz, 1993. 

Helmut Schlunk/ Theodor Hauschild : Hispania Antiqua- Die Denkmäler der frühchristlichen und westgotischen Zeit, Mainz 1978.

Achim Arbeiter/ Sabine Noack-Haley: Hispania Antiqua- Christliche Denkmäler des frühen Mittelalters- Vom 8. bis ins 11. Jahrhundert, Mainz,1999.

The Metropolitan Museum of Art : The Art of Medieval Spain a.d. 500-1200, New York, 1993.


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【年表】 ゴート族・西ゴート王国の歴史 [初期中世美術]

ゴート族・西ゴート王国の歴史

ゴート族・・・スカンジナビア半島南部から1世紀頃南下。3-4世紀に黒海沿岸に拡がる。237年、ローマと接触。小 アジア、キリシアに侵攻。270年に押し戻される。4世紀にはキリスト教アリウス派に改宗。フン族の西進に伴い、西 ゴートと東ゴートに分かれて移動を開始、ドナウ河を渡ってローマ領へと移住。ローマ人から倫理学、論証学、法律 、自然科学、天文学を学んで高度な文化を身につける。

東ゴート王国(約60年間)

フン族に圧迫されて移動。テオドリック王の時にイタリアに入り、493年、オドアケルを倒して東ゴート王国を建国 (東ローマ帝国の宗主権)。ローマ文化を尊重したが、アリウス派信仰のため、統治が難航。526年にテオドリック が没した後、555年に東ローマによって滅ぼされる。

西ゴート王国(約300年間)

西ローマ(395-476)、東ゴート(493-555)と文化的交流

409 ゲルマン民族のイベリア半島侵入(ヴァンダル・スエビ・アラン族)

410  アラリコ(アラリック)王のローマ劫掠 (アタウルフォ王はホノリウス帝の妹ガルラ・プラチディア を奪って王妃とした)

418  トロサ(現トゥールーズ)の西ゴート王国成立  ローマとの封土契約。イベリア半島を入植地に受け取る

429年 ヴァンダル族は北アフリカへ移動

476頃 エウリコ法典公布(最古のゲルマン法典) 領土はアキタニア(南ガリア)に加え、ガリア全土、スペイ ンに拡張。

507  ブイエーの戦い。フランク族に敗退し、アキタニアを失う。

531  ナルボネンセの戦い。フランク族に再び敗れ、ガリアを失う(地方勢力の台頭による王国の弱体化)

587  カトリックへ改宗

711  イスラーム勢力が侵入。西ゴート王国滅亡


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スペイン中世建築史のキーワード [ロマネスク美術]

スペイン建築の不変元 (フェルナンド・チュエッカ著『スペイン建築の特質』に基づく)

分節空間(分割された空間)・・・円柱スクリーン。イコノスタシス。折れ曲がった導線による非対称に絡み合った構成。矩形の枠組みの中で空間は分節され、互いに関連づけられながらも、衝立状のスクリーンや円柱列、高低差によって峻別される。

ヴォリューム表現・・・直方体になろうとする傾向。純粋で無重力の幾何学、稜線の明確な幾何学、深い浮き彫りを持たない表面の平滑性が物質性を失わせ、量感を与えず、軽快にさせる。丸みのついた躯体を回避し、直方体・多面体に還元される。もっとも単純ではっきりした形態が常に支配する。直方体、角錐、球、円筒。壁面では正方形、長方形、円、楕円。純粋形態のヴォリューム。洗練された簡素さ。

結晶化・・・単純な要素に幾何学化されたヴォリュームの外観表現を生む。単純な立体が相互に貫入し、多様かつ複雑な(ピクチャレスクな)建築外観が生まれる。結晶化構成。直方体と多面体。抽象形態。

平面性(平面主義)・矩形性・・・カタルーニャ・ゴシックにおいて顕著。剥き出しの巨大な平面の高貴さを好む。矩形化への傾向。

水平性・・・北方のゴシックの「垂直性」と好対照を成す。スペインの水平ゴシック。水平・矩形ゴシック。

装飾性・・・部分(扉口)に集中された装飾のモスリコ手法


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クリュニー第三聖堂 [ロマネスク美術]

クリュニー修道院第三聖堂 

フランス, ブルゴーニュ地方

1088年-1130年頃

全長177m超。二重側廊の五廊式バシリカ。大小二つのトランセプトを持つ。東側に四基の塔が聳え、ラインラント・ロマネスクの多塔形式に倣ったものと言われている。側廊には交差ヴォールト、身廊には横断アーチ付きの尖頭トンネル・ヴォールトを架構。高さは30m。

身廊の天井は1125年に一部が崩壊したため、フライング・バットレスで補強した上で破損部を再建。ナルテクスは聖堂の完成後に増築され、1225年になってようやく完成した。1811年にほとんど取り壊され、現在に至る。

以下は破壊される前に描かれたデッサン、銅版画など。こうした画像資料と発掘によって得られた実測値によってさまざまな復元が試みられている。

 

クリュニー第三聖堂 南側外観 

 

 クリュニー第三聖堂 南側外観と平面図(G:身廊、E:ナルテクス)

 

 

クリュニー第三聖堂 西側外観(双塔式ファサード)

 

クリュニー第三聖堂 ナルテクス内観 

ナルテクスが極めて広く、東西に長いのが特徴。画面奥の入口を抜け、ナルテスクから身廊へと至る。

 

クリュニー第三聖堂 身廊内観

 

参考文献:

Conant, K. J.: Cluny : les églises et la maison du chef d’ordre, Mâcon, 1968.


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盛期ドイツ・ロマネスク建築参考文献 [書誌情報]

盛期ドイツ・ロマネスク建築参考文献

E.ヴェルナー著 『中世の国家と教会―カノッサからウォルムスへ 1077~1122』 瀬原義生訳、未来社、1991年

三宅理一著 『ドイツ建築史 <上>』 相模書房、1981年 (14-82頁参照)

ハンス・エリッヒ・クーバッハ著 『ロマネスク建築』 飯田喜四郎訳、本の友社、 1996年 (98-157頁参照)


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【人名】 ベネディクトゥス八世 [美術・建築用語集]

教皇ベネディクトゥス八世 (在位1012-1024)

1012年になると、ハインリヒ二世はベネディクトゥス八世を教皇に選び、ベネディクトゥス八世はハインリヒ二世の皇帝戴冠を執り行い、これによって再び皇帝と教皇との連携が成立した。皇帝と教皇はキリスト教世界の統一と拡大を目論み、教会改革が断行され、聖職売買が禁止された。さらに、ベネディクトゥス八世は自ら軍隊を率い、サラセン軍の襲撃を退けた。また、ノルマン人と同盟し、南イタリアへ侵攻しようとするビザンティン帝国軍を封じ込めるなど、軍事的成功をおさめている。リポイ修道院長オリバは、このような改革派教皇のもとで活躍した。クリュニー修道院長オディロンは、994年から1049年に至る長い在職期間中、教皇との交渉を重ね、クリュニー修道院と傘下の従属院の免属特権を得ることに成功し、教皇直属の修道院となった。1020年代初頭、教皇ベネディクトゥス八世は「クリュニーの自由」を声高に宣言している。


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カタルーニャ初期ロマネスク建築参考文献 [書誌情報]

カタルーニャ初期ロマネスク建築参考文献

【スペイン建築史概説】 丹下敏明著 『スペイン建築史』 相模書房 1972年 (95-111頁を参照。)

【カタルーニャ美術概説】 岡村多佳夫著 『スペイン美術鑑賞紀行 (2) 美術の旅ガイド』 美術出版社 1996年

【スペイン・ロマネスク概説】 馬杉宗夫著 「スペインの光と影―ロマネスク美術紀行」 日経 1992年

【スペイン文化概説】 地中海学会編 『スペイン 地中海歴史散歩 (1)』 河出書房新社 1997年(187-197頁を参照)

【ロマネスク美術】 長塚安司編 『ロマネスク 世界美術大全集―西洋編 (第8巻)』 小学館 1996年

【西洋建築史】 日本建築学会編 『西洋建築史図集』 彰国社 1953年 (書店で購入可能。図版は白黒で小さいが、記述は正確。建築史専攻の教科書用。カルドーナのサン・ビセンスとサンティヤゴ・デ・コンポステーラの解説のみ。146頁と156頁。)

【ロマネスク建築史】 ハンス・エリッヒ・クーバッハ著 飯田喜四郎訳 『ロマネスク建築』 本の友社 1996年 (88頁から96頁がカタルーニャ・ロマネスクの説明。16-20頁が単廊式。3-26頁がバシリカ式聖堂の説明。西ゴート建築の節もある。第一章:プリ・ロマネスク、第二章:初期ロマネスク、第三章:高期ロマネスク。)

【ロマネスク美術史】 アンリ・フォシヨン著 神沢栄三他訳 『ロマネスク(1), (2) 西欧の芸術1,2』下  鹿島出版会 1976年 (SD選書の114と 115。最後まで読み通すにはかなり根気が必要。)

【カタルーニャの文化・歴史・社会】 樺山紘一著 『カタロニアへの眼』 刀水書房 1979年

【カタルーニャ史】 田澤耕著 『物語 カタルーニャの歴史』 中公新書1564 2000年

【写真集】 田沼武能撮影 『カタルニア・ロマネスク : 田沼武能写真集』 岩波書店 1987年


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リポイのサンタ・マリア修道院 西正面扉口大彫刻 [ロマネスク美術]

リポイのサンタ・マリア修道院 西正面扉口大彫刻 19世紀のデッサン

Arxiu Històric Comarcal de Ripoll所蔵の写真より複製(原画の所蔵先は不明)

リポイのサンタ・マリア修道院 西正面扉口大彫刻 現況

西正面に取り付けられた巨大な彫刻は上下七層より成り、黙示録のヴィジョンと旧約聖書の図像が統合された複雑な構成となっている 。上段の第一層にはパントクラトール、すなわち黙示録の神、および天使、二十四人の長老、第二層には二十二人の祝福された使徒と聖人が表されている。また、第一層と第二層にまたがって、四福音書記者のシンボルが配されている。第三層と第四層には、向かって左に上限二段にわたって 「列王記」におけるダヴィデ王とソロモン王の物語、右側の二段には「出エジプト記」の諸場面が配されている 。第五層は左にダヴィデと四人の音楽家、右に律法の授与(イスラエルの民と神)がテーマとなっている。第六層にはダニエルのヴィジョンが表され、向かって左はダニエル書第八章の「雄羊と雄山羊の幻」、右はダニエル書第七章の「四頭の獣の幻」である。最下段の七層目には、左にグリフィン(キリストの神性と人性の象徴)と獅子、右に地獄に堕ちた人々が表され、細く帯状に連なる植物装飾の中に組み込まれている。扉口大彫刻中央部のヴッシュールは、七重の半円アーチによって構成され、動植物装飾による27のメダイヨン(頂点は神の子羊)、ペテロ伝サイクルおよびパウロ伝サイクル、ヨナ書・ダニエル書の諸場面などが彫刻されている。これらのアーチを支える柱の部分には黄道十二宮、聖ペテロとパウロの全身像が見出される。アーチの内側には再び全能の神、神のために香をたく天使、カインとアベルの物語、月歴が配されていれており、訪問者はこうしたヴッシュールの彫刻を見ながら、聖堂内部へと至る唯一の入口を通過することとなる。


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イスラーム建築参考文献 [書誌情報]

イスラーム建築参考文献

1. 深見奈緒子 『イスラーム建築の見かた 聖なる意匠の歴史』 東京堂出版、2003年

  イスラーム建築用語を楽しみつつ覚えることができる良書。

2. アンリ・スティアリン 『ISLAM イスラム 初期の建築 バグダッドからコルドバまで』 TASCHEN(タッシェン・ジャパン)、2002年

  カラー図版が豊富。

3. ジョン・D・ホーグ 『図説世界建築史第6巻 イスラム建築』 山田幸正訳、本の友社、2001年

  図版は主に白黒だが、イスラーム建築史を通観することができる。


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